決議・声明

生活保護基準の引き下げに強く反対する会長声明

2013.01.23

政府は、平成24年8月17日、「平成25年度予算の概算要求組替え基準について」を閣議決定した。そこでは、「義務的経費も含めた歳出全般について聖域視せず」「徹底した歳出の効率化を図る」、「特に財政に大きな負担となっている社会保障分野についても、これを聖域視することなく、生活保護の見直しをはじめとして、最大限の効率化を図る」「生活保護の見直しをはじめとして合理化・効率化に最大限取り組み、その結果を平成25年度予算に反映させるなど極力圧縮に努める」ものとされている。これら事実から、本年末にかけての来年度予算編成過程において、政府が、生活保護基準の引き下げを行おうとすることは必至である。現に、同年12月18日には、新政権下において、数年間かけて段階的に数%ずつ生活保護費の給付水準が引き下げられる見通しとなったとの報道がなされた。
しかし、生活保護基準は、憲法25条が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」の基準であって、わが国の生存権保障の水準を決する極めて重要な基準である。
これまでも、生活保護受給者は、必要最低限度の生活扶助費で、食費・被服費・光熱費などをまかない、全く余裕のない状態で日常生活を送ることを余儀なくされているが、そのような中で、生活保護の給付基準が切り下げられれば、生活保護受給者の生活は、さらに苦境に追い込まれることになる。
加えて、生活保護基準が下がれば、最低賃金の引き上げ目標額が下がるだけでなく、地方税の非課税基準、介護保険の保険料・利用料や障害者自立支援法による利用料の減額基準、就学援助の給付対象基準など、福祉・教育・税制などの多様な施策に影響を及ぼすのであり、市民生活全体に大きな影響を与える。
このような生活保護基準の重要性からすれば、国民各層の意見を十分に聴取した上で、学識経験者等で構成される社会保障審議会生活保護基準部会などにおける慎重な検討を経て、多角的かつ慎重に決せられるべきものであり、決して、「財政再建ありき」で政治的に決することが許されてはならない。
よって、当会は、来年度予算編成過程において生活保護基準を引き下げることに強く反対する。
以上

2013(平成25)年1月23日
鹿児島県弁護士会
会長 新 納 幸 辰

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