決議・声明

鹿児島地方裁判所での出張開廷等に関する申入書

2006.03.02

最高裁判所
長官 町田 顯 殿

鹿児島県弁護士会
会長 木山 義朗

申入の趣旨
福岡高等裁判所宮崎支部管轄の鹿児島地方裁判所轄内の民事告訴事件について、鹿児島地方裁判所において出張開廷等なんらかの対策を実施されたい。

申入の理由
1.現状
福岡高等裁判所宮崎支部における民事控訴事件の比率は、約鹿児島7宮崎3の割合である。
鹿児島から福岡高等裁判所宮崎支部への交通の便は自動車を利用した場合でも片道2時間往復4時間はかかる。

2.問題点
証人調べ手続きは別論として、所要時間5分程度の弁論手続きのために当事者若しくは代理人がほぼ1日をかけて移動することは時間と費用の無駄であり合理性は全く見出せない。
特に、鹿児島の場合、離島も存在しており、鹿児島地方裁判所名瀬支部を第1審とする事件については、当事者の控訴事件に関する負担はより大きい。事実上控訴についての障害となっていることも容易に想像できる。

3.対応策
裁判所法69条は、その1項で「法廷は、その裁判所または支部で開く。」とされるが、その2項で「最高裁判所は、必要と認めるときは、前項の規定にかかわらず、他の場所で法廷を開き、又はその指定する他の場所で下級裁判所に法廷を開かせることができる。」と定める。

上記2で述べたとおり、鹿児島県の司法制度の利用者にとって申入れの趣旨記載の出張開廷等何らかの対策の必要性は高い。このことは、平成15年3月25日作成の当弁護士会の鹿児島県地域司法計画においても次のとおり論じられているところである。

(以下抜粋)
最後に、高裁問題に触れなければならない。鹿児島地家裁で審理された1審の控訴・抗告事件を管轄する高裁は福岡高裁宮崎支部である。同支部は宮崎市に設置されており、鹿児島市から出向くと車でも片道2時間強を要する。現状では鹿児島市内に事務所を構える弁護士は、数分の時間の弁論期日のために、往復4時間強をかけて宮崎市内まで出かけている実情にある。また奄美地区の住民・弁護士は、多くの場合、2日がかりで宮崎市に出向かなければならない(奄美大島外の離島と鹿児島間に航空便は多くあるが、奄美大島外の離島と宮崎間にそれは全くない)。その経済的負担は最終的に鹿児島県民の依頼者に求められることになる。しかも、同支部は、主に宮崎県と鹿児島県の両県を管轄する(正確には大分県佐伯市と南海部郡を含むが、そこに関わる控訴事件の数はかなり少ない)ところ、控訴・抗告事件の割合はほぼ、宮崎県が1で鹿児島県が2である。鹿児島県民は、控訴・抗告審を受ける権利において、大きな、かつ不合理な犠牲を強いられているといわざるを得ない。

したがって、鹿児島市に高裁支部を新設または移転することが切に望まれるところである。鹿児島県を管轄する高裁が宮崎市に設置されている現状を前提にしても、高裁の裁判官がせめて週に1、2回、鹿児島地方裁判所に出向いて、同裁判所内の建物内で高裁事件を審理するという方式の審理も目指すべきであろう。
4.まとめ
当弁護士会は、司法制度が真に市民により開かれたものとなり、また日本国に住む国民が等しく司法制度利用を享受できるものとすべく上記の理由により申し入れの趣旨記載の申し入れを行うものである。

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