決議・声明

特定商取引法に事前拒否者への勧誘禁止制度の導入を求める意見書

2016.03.16

第1 意見の趣旨
1 特定商取引法を改正し,電話勧誘販売について,電話勧誘を受けたくない消費者が電話番号の登録を行い,登録者への電話勧誘を法的に禁止する制度(いわゆる「Do―Not―Call」制度)を導入することを求める。
2 特定商取引法を改正し,訪問販売について,訪問勧誘を受けたくない消費者が,門戸に「訪問販売お断り」を意味するステッカーを掲示している場合や(ステッカー制度),住所等の登録を行っている場合(レジストリ制度),消費者への訪問勧誘を法的に禁止する制度のいわゆる「Do―Not―Knock」制度を導入することを求める(以下,「Do―Not―Call」制度及び「Do―Not―Knock」制度の2つを総称して「事前拒否者への勧誘禁止制度」という)。

第2 意見の理由
1 訪問販売や電話勧誘販売といった,消費者が要請しない勧誘(いわゆる不招請勧誘)は,不意打ち的な勧誘方法である。このような勧誘方法は,消費者が意に沿わない契約や不当・不法な契約の締結に至ってしまう危険性が高いが,現行の特定商取引法は,飛び込み訪問や無差別電話勧誘に対して,勧誘の着手は許容した上で,具体的な拒否の意思を示した者に対する再度の勧誘を禁じる仕組みになっている(同法第3条の2,第17条)。しかし,一旦勧誘を受けると,事業者の巧妙な話術によって,実際には拒否の意思表示をできないケースが多いと考えられ,現行法の規制は消費者保護に不十分といえる。
また,判断力が低下した高齢者に対する勧誘については,さらに上記の危険・弊害が大きい。高齢者人口の増加に伴い,高齢者に対する被害件数の増加,被害の深刻化が懸念されるところ,高齢者被害の未然防止の観点からも,事前拒否者への勧誘禁止制度の導入が必要である。
2 これに対し,事前拒否者への勧誘禁止制度の導入は,事業者の営業の自由を侵害するとの批判もある。
しかし,事業者の営業の自由という経済的自由は絶対的なものでなく,消費者の住居等の管理権や,私生活の平穏を求める権利との関係で制約を受ける場合があることは明らかである。事前に勧誘拒否の意思表示をした消費者に対し,その意思に反してなされる勧誘活動についてまで,営業の自由を尊重する理由はない。
また,事前拒否者への勧誘禁止制度は,不招請勧誘を全面的に禁止するものでなく,事前に勧誘を拒否した者に対する勧誘を禁止するに過ぎないのであり,最低限の規制といえる。
3 よって,当会は,意見の趣旨のとおり,事前拒否者への勧誘禁止制度の導入を求める。

平成28年3月16日
鹿児島県弁護士会 会長
大 脇 通 孝

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