決議・声明

改めて死刑執行停止を求める会長声明

2018.09.05

2018年(平成30年)7月26日、オウム事件死刑確定者13名のうち、本年7月6日に死刑が執行された7名を除く6名全員に対して死刑が執行された。前回の7名に対する死刑執行と同様に、死刑の一斉執行が、その僅か20日後に行われたという異様なものであり、また、公判で自首が認定されていた者や再審請求中の者に対する執行という法的な問題を残したままの執行であった。

死刑はかけがえのない人命を奪う刑罰であるうえ、誤判・冤罪により死刑を執行した場合には取り返しがつかないことなどの様々な問題を内包している。国連は、様々な場面において、日本を含むすべての死刑存置国に対して死刑廃止に向けての行動と死刑の執行停止を求め続けており、国際的には死刑廃止が大きな流れになっているのであって、日本弁護士連合会も、死刑制度が抱える様々な問題点を踏まえ、国連犯罪防止刑事司法会議が開催される2020年までに死刑制度の廃止を目指すべきであると宣言している。このような状況を踏まえ、当会は、本年7月11日付にて、同月6日に行われた7名への死刑執行に対し、抗議の意思を表明するとともに、死刑存廃についての全社会的議論を求め、この議論が尽くされるまでの間、すべての死刑の執行を停止することを強く要請する会長声明を出したばかりであった。

しかるに、この声明を一顧だにせずに、また、死刑確定者の個別事情を十分に考慮したことを示す情報も全く明らかにせず、今回の一斉執行を強行したことに、遺憾の意を表明し、抗議するものである。

人権保障の国際的な広がりとともに、死刑を廃止または停止する国は増加の一途をたどっている。2020年には、我が国においてオリンピック・パラリンピック及び国連犯罪防止刑事司法会議が開催されることが決定しており、今、世界が我が国の動向を注目している。今回の死刑執行について、EUの駐日代表部とヨーロッパ各国の駐日大使が日本政府に対し、死刑執行を批判し死刑制度の廃止に向けて動くよう働きかける共同声明を発表している。本年7月17日、日本はEU及びEU加盟国との間で戦略的パートナーシップ(SPA)を締結したところであるが、死刑制度に明白に反対するEU及びEU加盟国は、人権及び基本的自由という価値や原則の共有に懸念を抱かれかねない状況である。

当会は、改めて、死刑存廃についての全社会的議論を求め、この議論が尽くされるまでの間、すべての死刑の執行を停止することを強く要請するとともに,2020年までに死刑制度の廃止を目指すことを求める。

2018年(平成30年)9月4日

鹿児島県弁護士会

会長 上 山 幸 正

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